葛飾北斎
かつしかほくさい
新板浮絵忠臣蔵 第五段目
しんぱんうきえちゅうしんぐら だいごだんめ
享和末~文化初期(1803~05)頃、間判錦絵、[永田コレクション]
Katsushika Hokusai
The series Newly published perspective pictures of Chūshingura (Shinpan ukie Chūshingura) : Act Ⅴ
[Nagata Seiji collection]
この揃物は、北斎の忠臣蔵物の中でも特に評価が高く、また遺存例が少ないことでも知られています。こうした浮絵を採り入れた忠臣蔵物は北尾政美の《浮絵 仮名手本忠臣蔵》が知られ、本作品に見られる、斧定九郎が与市兵衛を襲う山崎街道の場面と千崎弥五郎と早野勘平の出会いの場を同時に描く手法は、政美の影響とされます。