新庄さんが愛した浮世絵たち
新庄さんが愛した浮世絵たち
小林清親《九段坂五月夜》(部分)島根県立美術館蔵(新庄コレクション)
のこされた言葉と共に味わう新庄二郎さんが愛した浮世絵たち
小林清親 九段坂五月夜
のこされた言葉と共に味わう新庄二郎さんが愛した浮世絵たち
新庄さんが愛した浮世絵たち

島根県立美術館が所蔵する「新庄コレクション」は、松江出身の新庄二郎さん(1901-1996)が、その後半生をかけて集成した浮世絵のコレクションです。浮世絵の蒐集を新庄さんが始めたのは50歳の頃のこと。それからわずか20年ほどで、全国各地で「新庄コレクション」と銘打った展覧会が開催されるほどのコレクションを築きあげました。その間、新庄さんは足繁く浮世絵商や古書店へ通い、出物があると聞けば飛んでいき、蒐集のためなら海外にまで足をのばしました。まさに浮世絵への強い情熱と執念で集成したコレクションといえるでしょう。

新庄二郎
新庄二郎さん(1901-1996)
浮世絵コレクター新庄二郎

新庄さんはわずかながら、自身の人生やコレクションに関する文章を新聞や図録のために執筆したほか、浮世絵を保管する奉書紙や『新庄コレクション浮世絵図録』の中に、各作品の蒐集の経緯や様々なエピソードを事細かに書き残しました。それら残された言葉の端々から、浮世絵への深い愛情、コレクターとしての情熱を窺い知ることができます。この特集では、そんな新庄さんが残された言葉を通して、「新庄コレクション」の名品を味わっていただけます。

新庄二郎 奉書紙 蒐集

新庄さんが浮世絵の保管に用いていた奉書紙。蒐集の時期、
場所、研究者や自身の意見等、直筆のメモが書かれています

新庄さんはわずかながら、自身の人生やコレクションに関する文章を新聞や図録のために執筆したほか、浮世絵を保管する奉書紙や『新庄コレクション浮世絵図録』の中に、各作品の蒐集の経緯や様々なエピソードを事細かに書き残しました。それら残された言葉の端々から、浮世絵への深い愛情、コレクターとしての情熱を窺い知ることができます。この特集では、そんな新庄さんが残された言葉を通して、「新庄コレクション」の名品を味わっていただけます。

新庄二郎 奉書紙 蒐集

新庄さんが浮世絵の保管に用いていた奉書紙。蒐集の時期、
場所、研究者や自身の意見等、直筆のメモが書かれています