葛飾北斎
かつしかほくさい
(山姥と金太郎)
(やまんばときんたろう)
文化十一年(1814)頃、摺物、[永田コレクション]
Katsushika Hokusai
Yamauba and Kintarō
[Nagata Seiji collection]
相模国足柄山の金太郎が、猿、うさぎ、熊ら山の動物と鹿島踊をしています。この踊りは鹿島大明神の神託を神官が触れ歩いた「鹿島の事触れ」と共に各地へ波及した歌舞で、江戸後期には足柄地方で盛んに行われました。落ち着いた色調でまとめられながら、金太郎と猿が担ぐ烏万度は金摺となっており、画面に豪華な趣を添えています。戴斗期における数少ない摺物の作例です。
読み方:足柄山=あしがらやま/鹿島踊=かしまおどり/烏万度=からすまんど