葛飾北斎
かつしかほくさい
(寿老人)
(じゅろうじん)
文化十三年(1816)、摺物、[永田コレクション]
Katsushika Hokusai
Shoulaoren(Jurōjin)
[Nagata Seiji collection]
寿老人が衝立に「壽」の一字を書き終え、鹿にもたれながら満足げな表情を浮かべています。大々判の大画面全体に入念な彫り摺りが施され、通常の摺物と比べて別格の豪華さを誇っています。文化十三年(1816)の版行であり、戴斗期の希少な摺物の作例です。なお狂歌堂真顔の讃によれば、京橋の星野壽德の米寿祝いに配られたもので、画中の寿老人は壽德自身のやつしと分かります。